7月に宇庵茶室の茅葺葺き替え工事がどうにか終了し、一年の間背負っていた肩の荷をようやく降ろすことが出来ました。神奈川の庭と屋根を繋ぐ、その礎としての役目を果たし切ったと胸を張って誇れるものの、反面この一年は休みもろくに取らず何時になっても帰ってこない様な駄目な父親でした。最近歴史を習い始めたらしき長男が『清水寺が〜銀閣寺が〜』と言い出した事もあり、お盆前に罪滅ぼしとちょっとした息抜きとして二泊三日で奈良・京都へ行ってきました。
まずは奈良。長谷寺で登廊を登り、石舞台古墳では手仕事で積まれた巨石に圧倒され、法隆寺と東大寺の精緻かつ重厚な木組に感嘆しと。。個人邸を土塀が囲む様ないにしえの街をしっかり堪能させて貰いました。










続く京都では長男が清水寺と銀閣寺に行きたいと言ってはいたものの、あまりの関西の暑さに家族皆いささかグロッキー気味💧外国人観光客でごった返してるであろう清水寺は辞めにして、宿を取った智積院の朝拝に参加し、廬山を模したと伝えられる池泉式庭園をゆっくり鑑賞したら慈照寺に向かいました。向月台と銀沙灘の向こうに望む観音殿を教科書と同じだと感動する息子、漱蘚亭跡から相君泉の石組みや洗月泉に心惹かれるオヤジ、見てる方向は様々だけど皆自分なりに楽しんでいました。




噂に聞こえた関西の暑さには参ったけど、古代・中世の空気に抱かれて家族皆リラックスした時間を過ごせました。個人的には智積院の朝拝が大きかった。真言宗では私の干支の守り本尊である大日如来と不動明王に読経と護摩行を納めるお勤めに参列させて貰っただけなのですが、神奈川に帰ってきてからこっちなんだか妙に背中が軽いというか頭が澄んでいるというか。密教真言宗ならでは、どうやら知らぬ間に何かを祓ってもらった様で。なんとなく思い当たるのは、我執なのかなぁ、、と。ちょっと生き方を変えてみようかと思い始めた古都の旅でした。
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