編笠門の軒下を本三和土で仕上げました。仕事仲間に分けて貰った、関東でも古くから三和土に使われている愛知の赤サバ土に消石灰とニガリを混ぜ、ひたすら叩き締める昔ながらの工法です。もちろんセメントは混ぜていません。
水加減や叩き具合などはタネ土の様子や気候によって変化するので、しっかりと仕上げるには相応の習熟が必要です。日本庭園協会神奈川県支部でやった講習会の経験をもとに挑戦してみました。まだまだ読みが足りて無いとはいえ、実戦形式でやるのはテストピースとは比較にならないくらいの学びがあります。
耐久性の問題から現代ではモルタル洗い出し工法に取って代わられてしまった伝統工法ですが、定期的にニガリを散布する事で寿命は延びるし、解体しても土を再利用する事が出来ます。今でこそSDGsという概念がもてはやされていますが、日本では昔からそうしてきていたんですね。
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