茅葺きの四阿 茅葺き

 いよいよ茅葺き工程に入りました。1月から準備してきて、物置小屋を占領していた茅束達がようやく日の目を見ます。まずは軒付け。見上げたとき最も目に付く部分であり、この勾配具合によって以降の平葺きが決まってしまう、とても大事な工程です。宇庵の講習がきっかけで懇意にさせて貰っている茅吉さんも忙しい合間を縫って助っ人に駆けつけてくれて、一進一退しながらも徐々に葺き上がって行きます。

 首尾良く軒付けを終えたらばその次は平葺き。いわゆる屋根部分ですね。関東の茅葺きらしく、ほんのりと丸みを持たせるように葺いて行きます。屋根屋さん達もいつも来てくれる訳ではありません。問題に直面する事もしばしばですが、そんな時は皆の知恵を持ち寄ってあーでもないこーでもないと、上手くいったら思わず喝采を上げつつ、朝から晩までひたすらに茅と向き合いました。ある時お施主様に笑いながら言われました。『楽しそうにやってるねぇ』って。なんだか嬉しかったなぁ。

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