家の建て替えに併せてお庭を全面的に作り直しました。
元のお庭に使われていた六方石や飛石などの石材・有り余る鉢植えを活かす事を条件に、庭をエリア分けして構成しました。
玄関から主庭に抜ける空間には遺されていた平板石を飛び石に使い、小ぶりな庭石をロックガーデン風に据えて鉢植えの草花を地面に戻して園芸のエリアに仕上げました。
主庭は芝生と果樹のエリア。敷地全体の過剰な客土を有効利用して花壇を組み、余った土は小山にして起伏のある芝地にしました。外構のフェンス材が余っていたのでオリジナルのトレリスを組み、モッコウバラの壁面植栽としました。ホームセンターで手に入るコンクリート平板が転がっていたので、あるだけ利用して家庭菜園を設けました。
家屋とコンクリート擁壁に囲われた庭の北側は露地エリアとしました。庭に残っていた飛び石と六方石を全て使って延段を通し、和室から見える景色は持ち込みでひしぎ竹の垣根を設け、お父様が気に入っておられたという灯篭を配して殺風景なコンクリート擁壁を遮蔽しました。
庭を構成する材料の八割がたは遺されたものを利用し、組み替える事により新たな家・新たなライフスタイルに即したお庭に様変わりさせました。“在るものを使う”、庭屋の基本に立ち返り、楽しく施工させて頂きました。