荒れてしまった坪庭を手直しさせて頂きました。
出来上がった当初は楽しめていた庭も、日々の忙しさに紛れて注意が向かなくなるといつの間にか荒れてしまいます。木は想定より大きくなり過ぎ、竹の筧は朽ち果て、つくばいの排水口は詰まってしまい。。。
中古で購入なさった家に最初から設けられていたというこちらの坪庭も、どこから手を付けたら良くなるのか分からないとご相談を受けました。そこで、大々的に作り直すのではなく、つくばいの石組みには手を付けずに排水の詰まりを直すにとどめ、壊れた竹の筧は撤去して持ちの良い名栗柱で作り直しました。
お施主様の手に負えなくなったモチノキや下草は思い切って伐採し、砂利を敷き直して一旦手を止めたのですが、空間に対して大きすぎる織部灯籠が気になったので竿を抜いて置き灯籠に据え直し、砂利を敷き直してあっさりと仕立て直しました。
必ずしも緑を入れる事が正解なのではなく、場合によっては枯れ寂びた風情が好まれる事もあります。