袖垣・木戸の修復 庭盛会の活動

鎌倉宇庵の編笠門修復の続きです。門の両脇に設けてある袖垣も、とうの昔に朽ちていて形だけそれっぽく直されていました。門の強度にも関わるものなので、全てバラしてしっかりと作り直します。今回も有志が集まって、1日で完了させるつもりで取り組みました。あいにくと天気が悪く気持ちがやや焦っていて、あまり撮影して無いのは申し訳ありません。

先日はつった名栗丸太にホゾ穴を刻み、頭頂部は『頭巾』に仕上げます。胴縁は同じく栗材。当初は門柱に刻まれていたホゾ穴を参考に、原形と同じにしようとしていました。しかし木工に強い仲間から提案があり、楔を効かせたより強い構造に変える事に。ちなみに楔も栗材、なかなか贅沢な作りになりましたね。木工と並行して、銅線を整形して貝折釘も作りました。

刻みが終わればいよいよ門柱に組み付けていきます。留柱を深く土極めて、胴縁を交わしたらあらかじめ切り出しておいた枝付き真竹を釘で留めます。微調整しながら丁寧に作業を進め、最後にこれまた栗材の閂(かんぬき)を入れてどうにか二日目の午前中に全て仕上がりました。

これにて5月から取り組んできた編笠門の補修は完了です。仲間と・材料と・そして30年前の名人と、手を通してじっくり語り合えた濃密な時間でした。

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