木に登る技術

ツリークライミングという木登り技術があります。

ツリークライミングとはつまり木登りなんですが、数種類の専用ロープを使って大きく高い木に安全に登る技術を指します。発祥はアメリカで、50m以上のセコイアが当たり前に生えている国ならではの技術ですね。最近は道具を持っている植木屋も増え、時折テレビで紹介されているのを見る様にもなってきました。

植木屋ももちろん木登りはします。が、専門器具も技術も無く安全に登れるのは三点に手足がかかる範囲まで。その範囲外となると本人の身体能力や経験頼りとなるのですが・・・どこそこの植木屋が木から落ちたってしばしば聞くんですよね、それも親方クラスの人が。反面、無茶しない範囲での作業となると伐採に近い強剪定の様な木に負担を強いる手入れになってしまいます。

私もこんな仕事に就いていながら高い所があまり得意ではないので💧、安全に高所作業が出来る技術という事でずっと気にはなっていたものの中々手を出すきっかけを掴めずにいました。しかし先日、たまたま良いタイミングでツリークライミング®︎ジャパン主催の講習会が三島で開催される事を知り、ようやく受講してきました。

講座はレクリエーションクライミングについて、つまり楽しく木登りをする事を目的としたもので高所伐採技術の講座とは違います。しかし、基礎中の基礎である特殊なロープの結び方のみで登攀する技術を教えてくれるもので、YouTubeで見よう見まねして勘違いしてしまったら死に繋がりかねない事だから、始めるにあたりこれは熟練者から直接指導を受けたかった。サドルという専門のハーネスを身につけ、複雑に(一度覚えれば忘れませんが)ロープを結んでカラビナでサドルに繋ぎ、主に足の力と自重でロープを動かす事によって自分の体を上に引き上げるMRS(ムービングロープシステム)という登攀方法です。

最初はロープに振り回されて中々思うように登れませんでしたが、なんとなくコツを掴んだらスッと体が持ち上がる様になり、ふと下を見ると予想外に高い所まで来ている自分に気が付きます。3mの脚立で届く高さを超え、二連梯子を伸ばした高さをも超え、ついにロープで登れる限界の高さ・つまり仕掛けている枝に手が届きました。 いやちょっとした感動ですよ。二連で届かず碌に手足をかける枝も無いその高さまで登るのがどれだけ大変か、仕事がら重々理解していますから。

新しい技術への確かな手応えを得つつ二日間の講習を無事に終えました。この技術は間違いなく自分の歩みを大きく助けてくれます。シンプルに木登り楽しい!早く道具揃えたい!

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

PAGE TOP