建物周りの犬走りを施工させて頂きました。今回は左官工事の一種、種石洗い出しで仕上げです。
洗い出し仕上げとは、砂や小粒の砂利等とセメントを練り合わせたものを通常のコンクリート工事と同様に打設し、硬化具合を見計らって表面のセメントをブラシで洗って砂利を浮き立たせる技法です。砂利を整然と浮き出させる為に専用のコテで繰り返し押さえ、気温によって洗うタイミングが変わるのでその見極めに神経を使いますが、一手間かける事で無機質なコンクリートを見事な庭園素材に変える事が出来ます。
今回は種に大磯砂利を用い、墨を混ぜたシックな仕上げ。玄関の脇であり茶室のにじり口に繋がる空間なので落ち着いた上品さを目指しました。
茶庭に必須の塵穴(ちりあな)も上手く仕上がりました。穴に掛かる覗き石とにじり口の踏石は神奈川の代表的な石材である根府川石、とても良い石です。地元の材料を使ってこの土地ならではの露地を目指します。
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