松明垣

竹を用いた垣根作りは庭師の代表的な仕事ですね。この度は松明垣というちょっと変わった竹垣を設えました。この垣根は竹穂や萩穂を用いたスタイルをよく見ますが、割り竹を使ったものが本歌とされています。太めの竹を細く割り、上下を互い違いにしながら芯に巻き付けて立子を作ります。11本の立子を作るのに丸3日、手間の掛かる仕事です。

垣根の土台には細く割った御影石の平板を重ねました。強度を確保する為にアンカーを差し、土留めも兼ねているので赤ボサ石との境目は隙間なく繋がる様にしっかりとひかり付けます。

本来は表裏交互に立子を並べシュロ縄で結束する作り方をします。この庭では御意向や建物・外構とのバランスを考慮して、狭い範囲で両面とも見られる様片面釘留めとしました。

伝統を重んじつつも束縛されない、この露地の為の松明垣が出来上がりました。

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