柱の加工

伐採工事で出た太枝や幹のうち、素性の良いものはなるべく取り分けておくようにしています。一番多いのはカイヅカイブキ。先日、旦那さんが強く切りすぎて枯れてしまった生垣の伐採を頼まれまして、枯れて三年くらいとの事で水気も丁度良く切れた丸太を、まとまった量持ち帰ることが出来ました。そこで、これを機に今までのストックも含め荒削りしておく事にしました。

カイヅカイブキは幹肌のヤニ溜まりがいつまでもベタ付くし、皮と白太は虫を呼ぶのでチェンソーで荒く削いでから、赤身に迫るまで曲面カンナでバリバリッと削り落として六角に仕立てていきます。これに釿(ちょうな)で六角のハツリ目を付けたら名栗仕上げになります。昔の杣人(そまびと)はヨキと釿のみで仕上げていましたが、諸々の道具に比べて人件費が最も高い現代、機械でやれるところは機械を活用し、手間を抑えるのも一つのやり方だと考えています。とはいえ仕上げはやはり手で施さないと良い仕事にならない。仕上げるのは使い道が決まってからです。これは垣根の親柱にするかな、こっちの反り具合は庭門の梁に良いかも?吟味しながらも手は止めずに。

 削ってみると良い具合に反った材になりました。秋以降に茅ヶ崎の御宅で庭門の作成を予定しているのですが、構造材はカイヅカイブキに決定だな。先日ようやく置き場で電動工具が使える様になり、折良く求めていた材の伐採依頼も頂いて、作庭に向けて良い流れが生まれつつあります。

良いものを作ろう。

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